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    八尋氏の作品①

  • 紹介:東京綜合写真専門学校2019年度後藤元洋クラス展
    「二踢脚拾四」

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    八尋氏の作品②

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    鈴木萌子氏の作品『呱呱に還る』

  • ギャラリーを訪ねると不思議な作品が迎えてくれた。同じ場所で同じポーズをとる2人の女性(記事トップ①)。なんだろう。

    訊ねてみると、それは母と娘の肖像なのだという。母と似ていると友人に言われ続けた彼女は、どれだけ似ているのかを検証してみたかった。その2枚の写真作品を見比べても、まるで同一人物のようである。

    さらに彼女の実験は続く。その2枚の作品を細かく分割して、2つのパズルをひとつにするように貼り合わせる(上に掲載した②)。まるでDNAの構造図のようにみえるその作品は何を意味するのだろう。

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    ギャラリー内を見渡すと、今度はまた違った形で訴えかけてくる作品があった。鈴木萌子氏の作品『呱呱(ここ)に還る』(呱呱は、生まれたばかりの赤ん坊の泣き声を意味する)である。

    ボディペイントをした女性が、何かを全身で訴えている写真作品。その作品の周りには、森や彼女自身を映した写真が展示され、短い言葉が添えられている。

  • 鈴木萌子氏の作品『呱呱に還る』 何か短い言葉が添えられている

  • さらに見ていくと、実に多種多様なアプローチの写真作品に出逢う。コンクリートの写真が30枚も並んでいる。五味友佑氏の作品『生存環境』だ。

    この日は五味氏にお話しを伺うことができた。「たまたま、道路に工事か何かに使った円形の跡を見つけた。探してみたら他にも同じようなものがあったが、円形にくぼんだアスファルトから草が生えているのもあれば、いろんなものがあった。環境によって違った形になっているのが面白かった」という。

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    この作品展は、東京綜合写真専門学校のクラス展として開催されている。クラス14名のうち9名が留学生という、多様なバックグラウンドをもつ学生写真家たちが、それぞれの想いを作品にしたものだ。

    被写体もアプローチも異なるが、彼らは1年間、同じクラスで学び、お互いの作品から、いろいろな見方があることを発見し、驚きながら、自分の作品を高めていったという。

  • 五味友佑氏の作品『生存環境』

  • この作品展には見慣れないサブタイトルが付けられている。それには、このクラスを指導する後藤元洋氏と、学生写真家たちの想いが込められている。

    「『二踢脚』は、中国の爆竹の一種である。 点火直後に一度、空へ上がりもう一度、一発の爆竹で二度の炸裂を起こす。 写真の世界へ足を踏み入れ、東京綜合写真専門学校という学び舎で、未来に向けて炸裂した14名 の学生写真家たちが、今日、後藤元洋による一年間の指導のもと、二度目の炸裂を起こす。 若きエネルギーを持つ14個の二踢脚が轟音と閃光を放つ瞬間を、是非とも御覧頂きたい」

    「わかる、わからないではなく作品全体をまず観てほしい。作品との対話はそこから始まる。そして、それは両者にとって希望となるはずだ」と後藤元洋氏は指摘する。

  • この展示は、2019年12月24日(火)から29日(日)まで、ギャラリールデコ4階で開催されている。

    多種多様なバックグラウンド、視点をもつ、若い学生写真家の世界で、新たな発見に出逢うのも、また面白い。

    開催概要:
    2019年12月24日(火)~29日(日)会期中無休
    11:00~19:00(最終日17:00まで)入場無料
    ギャラリールデコ(場所はリンクを参照)

    TEXT: Akemi Senshu

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