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  • 【写真展】PASHA STYLE認定作品展vol.3閉幕
    回を重ねることで見えてきた未来と課題



PASHA STYLE認定作品展 vol.3閉幕


沿道の桜が満開となった2021年3月18日(木)〜21日(日)渋谷ギャラリー・ルデコで開催された「PASHA STYLE認定作品展 vol.3」。毎年多くの「PASHA STYLE認定クリエーター」が渾身のポートレート作品を発表する合同写真展だ。 今年はコロナ感染症対策とのせめぎ合いの中、出展者61名と700名近いお客様にも様々なご協力をいただき会期を終えることができた。


今回の展示を通して改めて強く感じたことは、新たなクリエーターや作品と出会えるリアルな写真展はやっぱり最高だということ。その場でしか知ることの出来ないクリエーターの作品への思いや成り立ちを生で聞くことができるし、場の熱を肌で感じることができる。その反面SNS(投稿サイト上も然り)で作品を発表するということと、リアルな「展示」という行為は全く別のものだということにも気づく。常に現れては消えていくタイムライン上での作品表現をそのままギャラリーの壁面に展開することの難しさ。バーチャルとリアル。どちらも同じ作品発表の場ではあるが写真展でのそれはより思慮深く繊細に己の作品の在り方を見る人達に提示できるし、それを怠るとピントのボケたプレゼンテーションとなってしまうという裏腹な危うさを持っていた。


それぞれのクリエーターたちが「写真展で作品を発表する」ということをどう捉え表現するのか。 回を重ねる毎に1点1点の作品クオリティが高くなる一方で、より研ぎ澄まされたパッケージとしての展示が重要になっている。当写真展では毎回プロフォトグラファー、写真関連メーカーや媒体関係の多くの皆様に出展作品を採点、集計しアワードを発表しているが、その結果にも少なからず写真そのもの以外のファクターが絡んでいることは確かだ。






自分を見つめることと解放することができる写真展の意味


そんな新たな課題を感じる一方で、写真を楽しむ人達への純粋なエンターテインメントとしての合同写真展の素晴らしさはどうか。様々なクリエーターや識者やメーカーが一つの作品について、あるいは広義の写真というものについて熱く語らう空間はコロナ禍での制約の中においても胸が踊り一時の解放感を与えてくれた。


コロナ後の変化として会場からのYouTube生配信なども行われ、遠方のため参加することが叶わなかった方にも違った形で参加してもらうことができたのではないだろうか。更には会場で発表された作品を見たメーカーから、そのクリエーターに仕事のオファーが舞い込むなんてサプライズまで起こってしまうパワーとポテンシャルを秘めたPASHA STYLE認定作品展の未来も感じさせてもらった。


すべてのポートレートクリエーターには次回PASHA STYLE認定作品展に向けてどしどし作品を投稿してもらいたいし、作品を発表するということについて、翻って作品そのものについて一歩踏み込んで考えるきっかけになって欲しいと願っている。




text:Kawano Kimihiro