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  • お耽美写真家Kayがポートレートテクを伝授!!
    タムロンの最新ズームレンズを使って紹介





タムロンから超望遠ズームレンズ『150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)』とAPS-C用の超広角ズームレンズ『11-20mm F/2.8 Di III-A RXD(Model B060)』が発売されました。キャラクターの違う2本のズームレンズが同時にお借りできることは稀なので作例を交えながら、ポートレートでの使い方を解説していきます。


優しく教えてくれる先生はPASHA STYLEポートレートナビゲーターのお耽美写真家Kayさんです。モデルはネクストブレイクが期待される、女優の村山優香さんです。
それでは作例を見ながら、広角と望遠レンズでのポートレートテクニックを学んでいきましょう!





【先生】 お耽美写真家Kay

光と影を巧みに操る写真家。精神と肉体の関係性、また社会と個人の関係性の中にある美を探求する耽美派を標榜する。


PASHA STYLEポートレートナビゲーター

twitter:@kay_nanaka

instagram:@kay_nanaka


【モデル】 村山優香

2003年2月19日生まれ。茨城県出身。

現在は俳優をメインに雑誌、映画、舞台などに出演中。


【出演作品】

雑誌『週刊プレイボーイNo.35(2021年8月)』、映画『いつでもアオハル』、配信ドラマ『一瞬の恋』『シェアハウス』、TVドラマ『そしてユリコは一人になった』やWebCM『日産エナジーホーム』、TVCM『カインズホーム』など。


Site:https://arc-promotion.p-kit.com/murayama.html

twitter:@M_YuKa0219

instagram:@murayama_yuuka_official


広角レンズを使ってのポートレート撮影


使用機材

タムロン『11-20mm F/2.8 Di III-A RXD(Model B060)


【仕様】

焦点距離:11-20mm(35mm換算 16.5-30mm)

明るさ:F2.8

最小絞り:F16

レンズ構成:10群12枚

絞り羽根:7枚(円形絞り)

最短撮影距離:0.15m(ワイド)、0.24m(テレ)

サイズ:86.2×73mm

フィルター径:67φ

質量:335g

マウント:ソニーEマウント(APS-Cサイズ)

価格:10万2300円(税込)



作例① 11mmで撮影  シャッター速度1/640 絞りF10 ISO800




作例② 20mmで撮影  シャッター速度1/1000 絞りF6.3 ISO800




作例③ 20mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF2.8 ISO640


PASHA STYLE編集部(以下編)「今回はソニーEマウント用の広角ズームレンズ『11-20mm F/2.8 Di III-A RXD(Model B060)』使って貰ったのですが、広角レンズはどういうシーンで使うのがいいのか教えてください」


Kay(以下K)「広角レンズは海や山など広がった空間を活かしたポートレートを撮っていく時に使えます。撮影では実際に海で使用してみました。作例①、②を見てもらうとわかる通り、ダイナミックで印象的なシーンが写せます」


「広角レンズは使うのが難しい印象なのですが注意点などありますか?」


K「やっぱり広角レンズは周辺の歪みに気を付けて欲しいです。画面の中心から外れれば外れるほど歪みがでます。同じ位置から撮影しても、標準レンズ50mmやポートレートによく使われる80mmで撮影する時には、気にならなかった歪みが目立つ可能性があります」



  


作例④ 11mmで撮影  シャッター速度1/640 絞りF2.8 ISO2500
作例⑤ 20mmで撮影  シャッター速度1/640 絞りF2.8 ISO1250


「撮影時にどんなことに気を付けたらよいなど、Kayさんがご自身で撮影する時に意識していることはありますか?」


K「広角は人物をどこに配置するかで、画の中の身体のバランスが変わります。カメラ位置が少しでも変わるとバランスが変わるので、膝をうまく使うのがポイント。膝立ちになりながらアングルを決めるのがオススメです。特にアングルを決める時に気を付けた方がいいのがアイレベル(目線)。日本人の平均的な男性の身長は170㎝ぐらいで、女性はだいたい158㎝ぐらい。どうしても男性が撮影すると身長差があることが多く、上から見下ろす形になりがちなので、男性は特に注意が必要です。見下ろす形で撮影すると頭が大きくなって身体や足が小さくなります。作例④と⑤では頭身が大きくならないように見上げる形で撮影しました。焦点距離とアイレベルの違いで全く違った印象に仕上がります」



広角レンズを使いこなすコツは目線のコントロール。


「今回、使用したレンズはAPS-C専用のレンズだったのですが、使ってみてどうですか?」


「APS-C専用のレンズというとフルサイズ機を使っている方は“自分はフルサイズだから関係ない”と思ってしまうと思うのですが、このレンズはAPS-Cカメラだけで使うのは勿体ないと思いました。一眼レフカメラにAPS-Cレンズを装着するとファインダーの中がクロップされて小さくなってしまうのがデメリットだったのですが、ミラーレスカメラにAPS-Cレンズを装着してもフルサイズ用レンズを装着した時と見た目は変わらないです。どうしてもフルサイズの広角レンズになるとレンズの前玉が飛び出してしまって、フィルターが使えないなどデメリットがあるのですが、APS-C用は前玉もフラットなので通常のフィルターも使えるし、軽く、それでいてコンパクト。さらにお値段もお手頃価格なのが嬉しいです」


「Kayさんがこれから広角レンズで撮影したいシーンなどありましたら教えてください」


K「今、ハーフNDフィルターを使ったポートレート撮影に力を入れているので、天の川を入れた星景ポートレートなどにチャンレンジしたいと考えています」



望遠でのポートレート撮影


使用機材

タムロン『150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)


【仕様】

焦点距離:150-500mm(35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ使用時)

明るさ:F5-6.7

最小絞り:F22-32

レンズ構成:16群25枚

絞り羽根:7枚(円形絞り)

最短撮影距離:0.6m(ワイド)、1.8m(テレ)

サイズ:209.6×93mm

フィルター径:82φ

質量:1725g(三脚座別)、三脚座155g

マウント:ソニーEマウント

価格:18万7000円(税込)




作例⑥ 500mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF6.7 ISO4000


「焦点距離150-500mmという超望遠をポートレートで使うメリットを教えてください」


K「普通のレンズでも被写体に寄れるじゃんと思うのですが、いわゆる大三元レンズの1本と言われている70-200mmと比べてもボケ味が全然違う。300mmとか500mmを使うメリットは圧縮効果、望遠特有の背景が狭く写ってくるので余計なものが入りずらいのが最大のポイントです。特に500mm(作例⑦と⑧)の背景のボケはもの凄くキレイ」

 


 


作例⑦ 500mmで撮影  シャッター速度1/640 絞りF9 ISO800

作例⑧ 500mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF6.7 ISO1600


「実際にレンズを使ってみて、気を付けたことなどありましたか?」


K「使用したタムロンのレンズは焦点距離が150-500mmと幅広いので、例えば作例⑨150mmでフルショット(全身)を撮影した距離感で、作例⑩ニーショット(膝から上)、ウエストショット(腰から上)、作例⑪バストショット(胸から上)までを同じ位置から撮影できます。気を付けるポイントは撮影する時にモデルとの距離が遠いことかな。30mぐらいは離れてしまうので“こう撮りたい、ああ撮りたい”などの指示をあらかじめ打ち合わせしておかないといけないです。撮影がはじまってから指示を出そうと思うと声が届かない。声が届かないので、標準レンズのようにコミュニケーションをとりながら撮影をするのは難しいのです」





作例⑨ 150mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF5 ISO1600
作例⑩ 266mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF5.6 ISO1000
作例⑪ 500mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF6.7 ISO1250






150-500mmのズームだとこれだけ離れて撮影することになる。


「こちらのレンズでは撮影する時にオススメの設定などありますか?」


K「屋外で撮影をする場合はシャッター速度1/500 絞りF5.6かF8に設定してISO感度オートで撮影するのがオススメです。ISO感度オートだと自動的に高感度に設定されてしまうのが怖いという方も多いと思いますが、ほとんどのカメラに上限設定があるので、それをISO1600~3200に設定するとちょうどいいです。このレンズはズーム域でF値が変動するので、ISO感度オートでカメラ任せにすることで余計なことを考えないで撮影に集中できて、非常に使い易くなります。あとはレンズが重いので普段使っているシャッター速度より早く設定して、しっかりと止めてあげるのが大事です」

 


作例⑫ 500mmで撮影  シャッター速度1/500 絞りF5.6 ISO2500


「ポートレート以外で活躍しそうなシチュエーションはありますか?」


K「活躍しそうなシチュエーションは2つでコンサートなどのライブ撮影と運動会かな。特に運動会では活躍すると思います。人気の70-200mmだとより寄り切れないことがあるけど、150-500mmなら、ほかの子供を入れないで自分の子供だけをフレーミングして追っていくことができます。手ブレ補正がしっかりと効くので、膝をたててしっかりと固定して追従機能を使えば、三脚や一脚を使わなくても子供が走っている姿もバッチリ撮れますよ」


「焦点距離150-500mmの超望遠ズームレンズというと大きい印象があるのですが……」
K「高さは一般的な大三元レンズ70-200mmと同じぐらい。太さが少し大きくて、少し重い感じで、体感的には70-200mmとあまり変わらないです。これで150-500mmの焦点距離をカバーしているかと思うと、むしろ超コンパクトだと思いますね」





まとめ


2本のレンズの特徴を聞いて、広角レンズも望遠レンズも欲しいと思った方も多いのでは?

それではもう1度レンズの特徴をおさらいします。


◆広角のポイント◆
海や山など広がった空間での背景を活かしたカットに最適
アイレベル(目線)の高さを変えることで違ったイメージが作れる
モデルさんとのコミュニケーションがとりやすい


◆望遠レンズのポイント◆
望遠特有のボケ味がすごくキレイ
余計なものが入りにくい画角
カメラの設定はISOオートがオススメ


背景を活かした撮影をしたい方は超広角ズームレンズ『11-20mm F/2.8 Di III-A RXD(Model B060)』がピッタリで、シンプルにモデルさんをクローズアップして撮影したい方は超望遠ズームレンズ『150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)』が良いかもしれないですね。


超広角ズームも超望遠ズームも生み出す画が全く違うので、新しい表現を追求したいと考えている方はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか?

 

 
 

text:SATO TAKESHI