特集記事 REPORT

【雑誌連動企画】X（cross）shooting…ロケレビュー
ooxo×焦点工房 / TTArtisan 90mm F1.25 Mirrorless Version

f1.25という開放値に驚愕
開放から使える豊かな表現力

解像番長ooxoが作品撮りに使う！

編集部に届いた豪華な小箱の中に入っていたのは１本のレンズ。手にズシリとのし掛かる重みと質感高い触り心地がフォトグラファーのモチベーションをくすぐる。箱に刻印される「TTArtisan」のロゴマークと「90mm F1.25」の文字。　f1.25!?　もはや期待しかないこのレンズを使って編集長ooxoがクロスシューティングに挑む！

TTArtisan

90mm F1.25 Mirrorless Version

銘匠光学（めいしょうこうがく）TTArtisan（ティーティーアーティザン）90mm f/1.25は、豊かなボケ味を味わいとするポートレート撮影に最適な大口径中望遠レンズとなっている。f1.25という開放値による明るさは、暗い環境下でも手持ち撮影を可能にするアドバンテージを持つ。さらに絞りを入れていけば、驚くほどシャープではっきりとした描写性能を発揮してくれる。

【使用機材】

Sony α1 / 銘匠光学 TTArtisan 90mm/f1.25

F1.25のボケ味は間違いない！
絞っても使えるのか作品撮りで検証する

まずはそのF値、1.25に驚かされる。90mmでf1.25、なのにこの価格!?　性能／質感／価格と申し分ないこの商品を買わない手はない。ポートレート撮影に欠かせないボケという最強の武器をf1.25というとんでもない数値で実現しているのだから当然だ。もちろん今回のこのファッション撮影の前にロケでの絞り開放、ポートレートスナップでも使わせてもらったが、その見事なボケと独特のフレアやハレーションは、ooxoの作品にはもってこいの素敵な効果を生み出してくれた。（写真はooxoのtwitterまたはinstagramにて）

ということで今回は、ファッション撮影に使わせてもらうことにする。これでしっかりと解像してくれれば仕事での撮影にも使えることがわかる。

撮影は、ファッションブランド　DualKのドレスをお借りし、ヘアメイクアップアーティスト ellieさんに創作してもらった。ooxoの脳内のテーマとして「繊細と躍動の融合」を意識しながらシャッターを切る。

ストロボを強めに焚き、絞りをきっちりF8.0前後までいれたカットを見てもらえるだろうか。ellieさんの作り込みによる細かな髪の編み込みから、フワッとしたアクセントのウイッグの1本1本まできっちり解像しているのがわかる。肌の質感、うぶ毛の質感までも細かに再現される。レタッチする際にはその解像による繊細さを痛感させられたほど。そして衣装に関してもチュールやレースの生地感がはっきりと再現され、服の立体感と質感が引き立ち、まるで目の前に存在するようなリアルを感じさせてくれる。

後半のような環境光を活かす撮影になると、バックから入る光に対して独特なフレアのようなものが発生する。これに関しては好みも分かれるだろうが、ひとつの演出として使うとしたらいいのではないだろうか。実際今回の写真は、ooxo的にはイメージ写真としてとても気に入っている。使い方と使いどころを間違わなければとても良い描写として使えると思う。

結果としては、このレンズの解像感は驚くほどであり、こういった撮影にももってこいだということがよくわかった。

趣味でのポトレから、仕事でのファッション撮影まで幅広くカバーしてくれるレンズ「TTArtisan 90mm F1.25」は絶対買いの1本だ。

ISO100 f8.0 1/160

ISO100 f8.0 1/160

（左）ISO400 f6.0 1/125、（右）ISO400 f6.0 1/125

昼過ぎ15時くらいから16時過ぎまでの時間帯でのスタジオ撮影。思ったよりも重量感があり、ピントリングも重めのヌルッとした動き。距離を取った撮影の際は三脚を積極的に使った。少し暗くなった室内では、感度を高めにし絞りを開くことで手持ちでも十分撮れる。イメージ寄りなら絞りの解放値はf1.25までと驚くほど広いので、もっと暗くなっても楽々撮れるのも嬉しいところだ。