5月31日に富士フイルムの新製品が発表されるイベント「X Summit OMIYA 2022」がYouTubeライブで行われた。今回発表されたのはXマウントボディのブラッグシップモデル『FUJIFILM X-H2S』と、その性能をフルに引き出してくれるXFレンズ、『フジノンレンズ XF18-120mmF4　LM PZ WR』と『フジノンレンズ XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR』の２本。そして最新のレンズロードマップが公開された。
 

FUJIFILM X-H2S（2022年7月14日発売）
最新のセンサーとエンジンを搭載したXシリーズのフラッグシップモデル

2012年にX-Pro1がデビューし、今年でXシリーズ10周年を迎える富士フイルムが満を持して投入してきたのがXシリーズのフラッグシップモデル『FUJIFILM X-H2S』。主な特長としてはXシリーズ初となる第5世代「X-Trans™ CMOS 5 HS」と高速画像処理エンジン「X-Processor 5」などの最新デバイスを搭載し、静止だけでなく動画性能もXシリーズ最高性能を発揮するモデルとなっているところ。発売は7月14日で価格はオープン（市場推定価格は35万円前後）。

【仕様】
有効画素数：約2616万画素
センサー：23.5×15.6ｍｍ（APS-Cサイズ）X-Trans™ CMOS 5 HSセンサー原色フィルター採用
記録メディア：SDカード、SDHCカード、SDXCカード、UHS-I対応、UHS-II対応、ビデオスピードクラスV90対応、CFexpress Type Bカード
レンズマウント：FUJIFILM　Xマウント
サイズ（幅×高さ×奥行き）：136.3×92.9×84.6ｍｍ（最薄部42.8ｍｍ）
重量：約579g（本体のみ）
発売日：2022年7月14日
価格：オープンプライス
市場推定価格　ボディ35万円前後（税込）

アクセサリーパーツも豊富に用意‼

X-H2Sはプロフェッショナルの現場で活躍できるように様々なアクセサリーを用意している。特に注目が冷却ファン。バリアングルモニターをあけると簡単に設置ができる。ファンのスピードなどもカメラ側からコントロールできる。それ以外には縦位置バッテリーグリップVG-XHやテザー撮影やスポーツ・報道撮影に必須な有線LAN接続機能や高速無線通信機能を搭載したファイルトランスミッターFT-XHなどを用意している。

冷却ファン　FAN-001（2022年７月14日発売）　3万7400円）

縦位置バッテリーグリップ　VG-XH（2022年７月14日発売）　7万2600円
ファイルトランスミッター　FT-XH（2022年９月発売予定）　18万1500円

XF18-120mmF4 LM PZ WR（2022年9月発売予定）
ズーム・フォーカスの高精度な電子制御を実現したハイブリッドレンズ

フジノンの放送用レンズやシネレンズで培われた技術とノウハウを投入して作られた1本で静止画から動画まで対応できるハイブリッドレンズ。焦点距離は18mmから望遠の120mm（35mm判換算で27mm～183mm相当）をカバー。通常のズーム・フォーカスリングに加え、可変速ズームもしくはフォーカスができる「ズーム/フォーカスコントロールリング」と一定の速度でズームを動かせる「ズームボタン」を装備することで快適な動画撮影が可能。

【仕様】
焦点距離：18-120mm（35ｍｍ判換算27-183ｍｍ相当）
明るさ：F4
最小絞り：F22
レンズ構成：12群15枚（非球面レンズ：3枚、EDレンズ：3枚）
絞り羽根：9枚（円形絞り）
最短撮影距離：60cm
サイズ：約77.3×123.5mm
フィルター径：72φ
質量：460g
マウント：FUJIFILM Xマウント
発売日：2022年9月
価格：14万5200円（税込）

XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR（2022年7月14日発売）
野鳥やスポーツ撮影に最適な超望遠ズームレンズ

XFレンズ史上最長となる600mm（35mm判換算914mm相当）超望遠ズームレンズが登場。重さは約1605gを実現し、強力な手ブレ補正機能や高速・高精度AFなどを搭載することで、手持ち撮影で高画質な写真撮影が楽しめる。レンズ構成は17群24枚で、EDレンズ3枚とスーパーEDレンズ4枚を採用することで超望遠レンズ特有の色収差を徹底的に抑制している。
 

【仕様】
焦点距離：150-600mm（35ｍｍ判換算229-914ｍｍ相当）
明るさ：F5.6-8
最小絞り：F22
レンズ構成：17群24枚（スーパーEDレンズ：4枚、EDレンズ：3枚）
絞り羽根：9枚（円形絞り）
最短撮影距離：240cm
サイズ：約99×314.5mm
フィルター径：82φ
質量：1605g
マウント：FUJIFILM Xマウント
発売日：2022年7月14日
価格：32万2300円（税込）

　
今後のXシリーズは？
最新のレンズ開発ロードマップも公開

X Summitではそのほかに現在開発中のレンズ開発ロードマップを公開。今回のロードマップでは大口径中望遠単焦点レンズ、標準マクロレンズ、超広角単焦点レンズ3本が追加された。またHシリーズの超高画素モデル『X-H2』が発売されることも予告された。センサーはX-Trans CMOS 5HR（解像度40MPセンサー）になるとのこと。詳細は次回のX Summit（9月）で発表される予定。

【新たにロードマップに追加されたレンズ】
大口径中望遠 単焦点レンズ『XF56mmF1.2II』
標準マクロレンズ『XF30mmF2.8 Macro』
超広角単焦点レンズ『XF8mmF3.5』

Text：SATO TAKESHI