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  • 【ベーシック限定サロン】たけぼんさんインタビュー(無料版)


今回は、PASHA STYLEで2022 Select NINEや初のトータルBlackDiamondバッジを獲得するなど、日々精力的に投稿をされてるたけぼんさんにインタビューを行いました。
たけぼんさんが思う「認定」や「審査サイト」について熱く語っていただきました。ぜひご覧ください。


――撮影の際、特に重視しているテクニックやアプローチはありますか?

写真関係の中で一番苦手な質問かもしれません。(笑)



――そうなんですね(笑)。では質問を少し変えて、たけぼんさんは普段、どんな撮影をされているんですか?

私の場合は撮影会での撮影が多いですね。あとはモデルさんに依頼する事もあれば、ご依頼を頂いて撮影する事もたまにあります。


――撮影会ですか!?、撮影会の写真であんなに素敵な写真を撮影されているんですね。

撮影会って限られた時間や決められたスタジオなので、ある程度制約がある中で、「どんな写真を撮影出来るのか」を挑戦していくのが楽しいと思っています。


――撮影会での撮影は難しくないんですか?

難しいというより楽しいですね。
PASHA STYLEに投稿される方の中には、いわゆる創作作品を撮られる方も多くゼロベースでアイデアやコンセプトから産み出していく方もいらっしゃると思うのですが、私の場合はもっとライトなスタンスで、あるものをどうするのか、あえて言うなら、ポンと目の前に現れたものをどう切り取るか、どう魅力を感じる作品に仕上げるか、よく言えばそんな感じなんですよね。悪く言えば空っぽなんです(笑)

――撮影会での撮影は、どの様に撮影されているんですか?

1~2年前までは、端的にいうと「現像しやすいように」撮影していました。
例えば、晴天の日にモデルさんを撮影する際に、モデルさんに露出を合わせると空が白とびをしてしまうのが嫌で、どちらかというと背景の露出を優先するような事を以前はやっていた気がします。
そのせいで撮って出しでは、モデルさんの顔が暗くなってしまうことも多々ありましたね(笑)


最近は、オオォさん(PASHA STYLE の編集長)の影響もあって、撮影時の質を高めるように努力している最中ではあります。


――おー現像好きな私からすると興味が尽きないお話です(笑)

納期など時間的制約のあるお仕事での撮影方法や、一般的な写真教室で推奨されている事とは恐らく逆なのかも知れませんね。
勿論、私なりに現場で出来る限りのことはしています。
けど、私の場合は、現像も好きなのでそこの楽しみを残しておいている感じでしょうか?


――現像がお好きなんですね。

好きですね(笑)
ガッツリ写真に嵌ったのは、現像が楽しかったせいもありますね。
昔だと暗室にこもってやっていた作業を、非破壊で編集が出来る。
RAW現像で、フィルムライクだったり絵画調など自由にイメージを編集出来るのも、私の場合は趣味として楽しく続けていられてる一つの要因なのかも知れませんね。

――現像のポイントはあるんですか?

全体の構図を見せたいのか、被写体さんの表情にフォーカスして欲しいのかなどによって変わってきますが、時間をかけて色々な工程を踏むことが多いです。
現在は、元の写真の良さを極力壊さないように気をつけています。
でも、少し前まではアフタープロセスにかなり比重が偏っていたようにも思います。
例えば、これは本当に極端な例として随分前にオンラインサロンでも紹介したことがあったのですが、この作品の場合は、街並みや被写体さんの衣装から夕景をベースにしたいなと思っていたのですが、当日は昼間だったので、レタッチでレトロで夕暮れっぽい感じに仕上げています。もちろん天候が思い通りではない事は多いですが、撮影会などの場合、希望の時間帯が予約できなかったりする事も多いので、自分の本来の理想のイメージに近づけるために、ごく稀にこのように現像で大幅にリカバリーするなんてことも以前はよくやっておりました。



レタッチ前



レタッチ後




――現像しやすいコツってあるんですか?

白飛びを避けてどちらかというとアンダーめに撮ることが、以前は多かったかもしれません。
(ただ現在はヨリの写真が多いので、お顔に露出を合わせることケースの方が多いですね。)


――ちなみにこういうレタッチはオオォさん的にはどうなんですか?

全然ありだよ。
写真初心者の人は、現場では上手く撮れなかったとしても救済できるということだし、救済することで認定を取ること出来る。
そういった意味で、たけぼんさんの写真は先駆者であると思うけどね。

それに、元々12展の展示を手伝っていたことがあったけど、その時の主宰の方はレイヤーを100枚重ねるような人だったね。

その人は「私は photoshp がなかったら写真はやってない」と豪語する人だったし、写真は飛ばさないように中間色でまとめられているから、どんよりとした写真しか撮ってなかったね。

ただ、理想が高いビジョンが見えてるなら、そこに近づく努力を現場でもしておいた方がいいかなとは思う
撮影する時にしか込められないもの、例えば空気感だったり、表情とか、感情とかね。

その後の工程が楽になるからね。



――撮影時に心掛けていることってあるんですか?

自分と被写体さんを満足する写真を撮るというのは大前提になりますけど、私のずっと心がけているテーマは「誰かの心に針がピクっと触れる」作品を産み出したいという一点だけなので、撮影に関してはそこを意識している事が多いですね。


――「誰か(自分でも被写体でもない人に)の心に針がぴくっと触れる」ですか?

はい。自分の中にあるイメージの完成に向けて現像をしていき、出来上がった作品で第三者の誰かの心の針を僅かに振れさせることができたらと思っています。そのあくまで自分の中の指標のひとつとして、PASHA STYLE や海外の審査サイトを活用させて頂いてますね。


――審査サイトを利用するんですか?

例えばですけど、SNS での「いいね」は仲の良い人同士だと「見たよ〜」的な挨拶の文化もあったりするじゃないですか。
それはそれで良いのですが、審査サイトの場合は基本的にはプロの写真家さんや写真を見ることに長けている方々が審査をして、通過した作品のみが掲載されるという仕組みです。
PASHA STYLE でいうなら「認定」されたということは、自分の作品の中に、審査をした方にどこかしら一定の魅力を感じてもらえた部分があったと捉える事もできるので、ひとつはそういった部分を確認するために活用させてもらってます。


――審査サイトの話が出たので、たけぼんさんは審査サイト(PASHA STYLEを含む)をどの様に思っていらっしゃるんですか?

私の場合は、ある意味審査サイトが無いとポートレートはここまで続いていなかったともいえるかも知れません(笑)
いくつかの審査サイトに並行して毎日投稿していると、サイクル的に毎日何かしらの結果が出るんですよ。
受かると小さなご褒美じゃないですけど、励みにはなりますよね。なのでモチベーションの維持という側面もありますね。


――審査サイト毎に特徴ってあるんですか?

ありますよ。
私は、PASHA STYLE(日本/ポートレート専門)、1x(スウェーデン/全ジャンル)、One Eyeland(インド/全ジャンル) と3つの審査サイトを利用していますが、通過する作品の傾向はそれぞれかなり異なりますね。
例えば仮に私が年間でそれぞれのサイトに100枚掲載されたとしても、その3つ全て共通で通過する写真は20枚にも満たないんじゃないかな?という体感です。(1xはAwardedのみを指標としてます)
その中でもPASHA STYLEはポートレート専門でもありその分、間口が1番広いという印象をもっています。
例えば、仮にある投稿作品を見た時に、その写真は商業写真や広告写真だったらNGかも知れない。でもどこかその粗を補う「魅力」がある、「七難隠す」ような輝きをもっている作品だった場合、その魅力が認められて認定される事も多い印象です。
またそういう作品は個人的にとても刺激になりますし見ていて楽しく、私がこの媒体に一番魅力を感じる部分でもあります。


――商業的にダメだけど「認定される」ですか...

そうです。
審査にあたる方も、実はその道に熟達されている方ほど表現のチャレンジに対してはある種寛容な面もあるのでは? という印象を個人的には抱いています。
例えば海外の例でスウェーデンの1xの場合ですと、こちらは現在のシステムではある一定の掲載段階までは、我々と同じ一般のユーザーが審査をして人気投票で決まります。そこを通過する事によって初めてヨーロッパの著名な審査員の方々によるAwardという審査へ引き渡されるというフローなのですが、正直なところ、一般会員の審査よりもその専門家の審査の方が表現への許容度は広いなと感じる事は多々あります。熟練した方ほど写真のセオリーでNGとされる些細な部分よりも表現者の意図を重視するようになるのかな?と思ったりする事がありますね。
ちなみに、One Eyelandはどちらかと言えばコンセプトを重視していたり妥協のない完璧な美(一定の傾向はありますが)が求められる非常に厳格なサイトですね。世界中の商業写真家も多く投稿されています。



――ずばり審査サイトを熟知しているたけぼんさんに聞いてしまうのですが、「認定」を取るのためには何をすればいいと思いますか?

あまり偉そうな事を語れる立場ではないのですが……個人的な考えとしては、必ずしも一般的な「写真のお作法に沿った」上手な写真だけが認定されるわけではないと思います。
それよりも、自分が主題に対して感じた魅力と、それが「どうやったら第三者に伝わるんだろう」と考えながら撮影、表現をアウトプットするのが良いのかなと思います。
もうひとつは、落選した時に改善点を探したり考えたりすることも大事なのですが、掲載されている作品に対して「この写真を見た審査員の方はどこに魅力を感じたんだろう?」という目線で見てみることも近道になるのではないかとよく思いますし、私なりの方法でそれは実践してきました。
何故なら体感値として、落選の理由というのは審査する方やタイミング(時には運もあります)よっても実に様々であり、それだけではわからない事も多い反面、審査を通過したポイントである第三者がその作品に感じる魅力というのは共通しているケースが多いなと感じるからです。
後は、自分の作風にフィットするサイトに投稿するのがいいと思いますね。


――自分の作風にあったサイトですか?

そうですね、やはり前述した通り審査サイトによってもそうですし、国内、海外によっても好まれる傾向は全く違うと感じています。
なので掲載されている写真を見て魅力を感じるなら、投稿する価値はあると思いますし、ひいては自分のペースメーカーであったり、写真を続ける上でかけがえのないパートナーのような存在になりえたりする事もあるのではないでしょうか。
もちろんPASHA STYLEは国内メディアで先に挙げたように他のサイトと比較するとその守備範囲は一番広いと私は思っているのでおすすめしたいですね。
ただ私は作風が一定しないのと基本的に何でも好きなので色々なところに手を出してますが(笑)


――少し話は戻るのですが、オオォさんの影響もあって撮影時の質を高めるというお話があったのですが、どの様な質を高めようとされているんですか?

この項目はBASICプランメンバー限定です。たけぼんさんの写真をオオォさん(PASHA STYLE 編集長)がレビュー!!自身の写真向上を目指されたい方は必見です!


――最後に少しだけ宣伝を交えた質問をさせて下さい(笑)。PASHA STYLE のオンラインサロンの魅力があれば教えていただけますか?

宣伝でも何でもなく、ズバリお得ですよ(笑)

写真関係でも色んなタイプのサロンがあると思いますが、PASHAのサロンは国内の第一線でご活躍されるプロの写真家さんやメイクさん、モデルさんはじめ作品作りに関わる様々な方々が毎週のようにゲストで来てくださって、作品を提出するとレビューやアドバイスをしてくれたりするのが特長です。他にもレタッチ会など様々な企画があります。
どちらかというと、ひとりの憧れの「師匠」についていくというより、色んなプロの方の意見を頂きたいという方向きですかね。
レビューでは厳しい意見をもらう事も多々ありますが(笑) やはり独学で気づけることには限界はあるなというのは今までやってきた実感ですね。そもそも、人が自分の写真を見てどう感じるのかなんてわからないんです。
でもアドバイスは「こういうやり方もあるよ?」というものなので、自分にフィットしそうな取り入れたいものだけ選択して取り入れれば良いのです。「俺の教えに従わない奴は破門だ!」みたいな事はないのでw
例えばプロの写真家さんはこういう所に目が行くんだとか、モデルさんはこういう目線で写真を見てるんだとか、人の作品への意見を聞いているだけでも新鮮な気づきがとても多いですよね。
以前からたまに、PASHAのサロンに入っていると認定されやすい、みたいな噂? も耳にする事はあります(笑)が、それはある意味では正解な部分もあるしちょっと誤解もあったりします。
例えば頂いたアドバイスを通じて「中の人の思考」が垣間見れるという意味では、PASHAでの認定には近づくという部分もひとつはあるでしょう。
でもそれ以上に、そこで得られる様々な気づきによって作品自体のレベルが確実に向上するのは間違いないのかな? と思います。
ここのサロンメンバーの方々が軒並み大きな展示や国内外の大きなコンテストなどでもぐんぐん実績を伸ばしているのがその何よりの証左であり、私も最近は同じサロメンの方々のご活躍を(自分じゃないのに)誇りにすら思うようになってきました(笑)
あと……今は毎回参加している方がちょっと少ないんですよね……その分レビューは毎回必ずしてもらえるのがお得かなと(笑)

皆さんも是非!










text:taka