-
『CREATORS EDGE 2024』レポート
ポートレートに使えそうなアイテムを大紹介
9月4日、東京・浜松町にある東京都立産業貿易センター浜松町館で、雑誌「コマーシャル・フォト」と「ビデオサロン」が主催する『CREATORS EDGE 2024』が開催されました。同イベントでは、映像・写真の最新機材の展示と、写真&映像クリエーターによるセミナーが行われました。今回は、ポートレート撮影に役立ちそうなアイテムを紹介します。
先日発売されたばかりのニコンZ6III用のカメラケージ(写真左)、Lブラケット(写真右)、ボトムプレート(写真上)を展示。 |
イメージビジョン
http://www.imagevision.jp/
イメージビジョンのブースでは、FALCAMの最新アイテムが展示されていました。FALCAMは、動画や写真撮影向けのカメラケージやクイックリリースを販売しているブランドです。今回のイベントでは、ニコンZ6III用のカメラケージ、Lブラケット、ボトムプレートや『DJI Osmo Pocket3専用の拡張フレーム』『マグリンク ブレイドリストストラップ』、F38 クイックリリースプレートにショルダーストラップを取り付け可能にするアタッチメントなどが注目の新製品として展示されていました。
今、FALCAMで人気のアイテムなのがDJI Osmo Pocket3専用の拡張フレーム(5940円/税込)。 | F38クイックリリースプレートをショルダーストラップに取り付けを可能とするアタッチメント(1650円/税込)。 | 強力なマグネットを使用しストラップの取り外しが簡単なマグリンクブレイドリストストラップ(3100円/税込)。 | ||
CREATORS EDGE 2024は動画系のイベントなのでSAMYANGのシネマレンズがたくさん展示されていました。 |
Kenko Tokina
https://www.kenko-tokina.co.jp/
写真用品やレンズなどを製造販売しているケンコー・トキナーのブースでは、CREATORS EDGE 2024が動画向けイベントということで、SAMYANGのシネマレンズをはじめ、ZEISSレンズなどが展示されていました。
特に注目したいアイテムは三脚のSLIKと、ライティング機材とジンバルでお馴染みのZHIYUN。SLIKの三脚はブースでは展示されていなかったのですが、ケンコー・トキナー広報の田原さんが「PASHA STYLEさんならこの三脚『ライトカーボンE64 II』がオススメです」と特別に紹介してくれました。この三脚の特長は軽量でコンパクトなところで、重さは約1Kgと軽量ながら全高1685mmを実現しています
。
もうひとつの注目のブランドはZHIYUN。コンパクトなLEDはこれからの動画クリエーターには必須のアイテムで、写真の小型LEDは軽量なボディとは思えない大光量を実現しています。
収納時の高さ520mmで重さは1040gと超軽コンパクトなので持ち運びも楽々できる。 | 軽量コンパクトな三脚ながら全高1685mmを実現。広報の田原さんと並んで見ると十分な高さを確保できているのがわかる。 | 動画撮影に必須のLEDライトも展示されていました。写真はZHIYUNの『CNEPEER CX100(左)』と『MOLUS X60(右)』。 | ||
iPhoneにNextrageのSSDとPDPアダプターを装着。これからのスマホでの動画撮影に必須になりそうなアイテム。 |
Nextorage
高性能なメモリーカードやSSDをリリースしているNextorageでは、新型のカードリーダーとPDPアダプターが展示されていました。カードリーダーNX-SB1PROは次世代規格USB 40Gbps(最大転送速度:5,000 MB/s)を採用することで、CFexpress 4.0(最大転送速度規格値:4,000 MB/s)対応のCFexpress Type Bメモリーカード(NX-B2PROシリーズ)の高速転送性能を最大限に引き出すことに成功している。
もうひとつの注目のアイテムはPDPアダプター™。この製品はUSB-Cの急速充電規格である“PowerDelivery”と映像転送規格“DisplayPort”をコントロールしてつなぐ世界初のアダプター。具体的にどんな時に活用できるかというと「デバイスの充電と映像の転送が同時に行える」「スマホやカメラを充電しながら4K動画をポータブルSSDへ録画可能」「ノートPCやスマホを充電しながら画面のディスプレイに投影可能」など、さまざまな用途で活躍が期待される。
CFexpress4.0対応の新型カードリーダー。高速転送性能を最大限活用したいなら必須のアイテム。 | 写真左がSSDで写真右がPDPアダプター。PDPアダプターを装着すれば充電しながらデータの転送なども可能となる。 | |
ブルーのパーツを使っているのがKONDOR BLUEのカッコいいところ。 |
Mitomo
http://www.mitomo.co.jp
映像・音響システムの総合ソリューションを提供する企業として知られている三友がブースを出展。ブースでは同社が取り扱っているKONDOR BLUE、KANDAO、TEAMGROUPの新製品が展示されていました。
特に気になったのがスマートフォンでの撮影に使えそうなアイテムです。プロフェッショナルな撮影環境での使用を考えて、カメラケージやケーブルなどをリリースしているKONDOR BLUEでは『PRO-BLADE SSD HANDLE FOR
SANDISK USB-C RECORDING』と『STALMAN CLAMP FOR VERTICAL
FILMMAKERS』がiPhoneに装着されて展示されていました。
iPhoneに『SSD HANDLE FOR SANDISK USB-C RECORDING』と『STALMAN CLAMP FOR VERTICAL FILM MAKERS』を装着。 | 『SSD HANDLE FOR SANDISK USB-C RECORDING』はハンドル機能をもちながらもSandisk Professional PRO-BLADE SSDを装着できる。 | |
『STALMAN CLAMP FOR VERTICAL FILMMAKERS』は縦向きの撮影を主にする映像クリエーター向けに設計されたクランプで、後からオプションアイテムを装着できるように設計されています。
写真右の『PRO-BLADE SSD HANDLE FOR SANDISK USB-C
RECORDING』は、SanDiskのポータブルSSDを搭載できるようになったハンドルです。iPhoneに装着すれば、スマートフォン本体のストレージ容量を気にせずに撮影に専念することができます。もちろん、SSDは簡単に交換できるのがポイントです。
『PD20M Mag Portable SSD』はUSB3.2 Gen2×2 Type-Cに対応したアイテムで容量は1TBと2TBを用意している。 | コチラが製品の背面。MagSafe対応しているのでiPhoneの背面に磁石の力で装着できるで非常に便利。 | |
その他にはTEAMGROUPの『PD20M Mag Portable SSD』。こちらはiPhone15のストレージ容量を拡張する外付けSSD。なんとMagSafe対応のアイテムで重さは40gと超軽量なので持ち運びにも便利。
KANDAOブランドでは8K解像度での360度動画撮影と96MPの静止画撮影に対応した高性能な360度カメラ『QooCam3 Ultra』が展示されていました。F1.6の大口径レンズと1/1.7インチセンサーを搭載し、低照度環境でも優れた撮影性能を発揮できるのが特長。
動画撮影から風景写真まで幅広いジャンルで活躍する『可変ND TRUE COLOR ND VARIO』 |
NiSi
https://nisifilters.jp/
プロフェッショナルからアマチュアまで幅広いユーザーに支持されている写真や動画撮影用のフィルターでお馴染みのNiSiブースでは、カメラ用フィルターやシネマレンズが展示されていました。ポートレートユーザーにオススメしたいフィルターは『可変ND TRUE COLOR ND VARIO』。1~5ストップ(ND2~32)の範囲でND濃度を調整できるフィルターで可変NDの弱点であった黄色かぶりを解消したアイテム。もうひとつの注目は『ATHENA PRIME』。超広角から望遠までをカバーする大口径単焦点シネマレンズシリーズ。焦点距離は14mm、18mm、25mm、35mm、40mm、50mm、85mm、135mmの8本。マウントはPL、E、RF、L,Gマウントを用意している。こちらはこれから動画をやってみたいと考えている方は必見です。
光を拡散して光源の周辺にハレーションを生むグロー効果が魅力のNiSiの人気アイテム『Allure Soft』。 | 『ATHENA PRIME』は14mmから135mmの望遠までカバーする大口径単焦点シネマレンズ。写真はレンズ5本をセットにした『ATHENA PRIME SET』。 |
ブースにはカラーメーターC-800をはじめ露出計L-858Dまでをズラリと展示。 |
セコニック
https://www.sekonic.co.jp/
セコニックブースでは露出計やカラーメーターがズラリと展示されていました。その中に、新製品の『Exposure Profile Target Mini』を発見。これは露出計『L-858D』や『L-478シリーズ』に搭載されているカメラ露出プロファイルを作成する時に使用するチャートで、カメラのダイナミックレンジを正確に把握し、適切な露出管理を行うのに重要なアイテム。以前のチャートよりも持ち運びしやすいように小型化されているのがポイント。発売は2024年冬ごろ。価格は税別で1万6500円になる予定。
1/6EV間隔で白から黒まで25枚のパッチが印刷されているチャート。 | 片面はシンプルな18%グレー。サイズが小さくなりカメラバックなどに収納しやすくなった。 | |
DROMI
https://www.fenrir-inc.com/jp/dromi/
『DROMI(ドローミ)』は、iPad専用の絵コンテ制作アプリ。Apple Pencilに対応しており、タイムライン形式で絵コンテが描けるので直感的に使うことができるのが特長。描いた絵コンテをすぐに再生・確認でき、またMP4、PDF、PNGなど多様な形式で保存・共有が可能。絵コンテと聞くと動画ユーザー向けと思われがちですが、実はフォトグラファーさんにもオススメ。例えば、モデルさんとストーリーを考えた撮影をする時に、その日にどんなカットを撮影したいのかを絵コンテでモデルさんに伝えればスムーズに撮影ができます。しかも『DROMI(ドローミ)』は無料で使えるアプリなので絵コンテを試しに作ってみたいと考えている人にもピッタリです。
写真を取りこんでトレースできるので、絵が描けない方も質の高い絵コンテが作れます。 | 動画だけでなく、シーンごとの共有もできるので、完成イメージを共有しやすいのが嬉しい。 | 保存形式でPDFストーリーボードを選択すれば簡単に絵コンテのフォーマットで出力することができる。 | ||
シネマレンズでは珍しいズームレンズ『7Artisans Sprite 24-96mm T2.9 S35 CINE LENS』を七工匠がリリース。対応フォーマットはスーパー35mm。マウントはPLとキヤノンEFを用意している。 |
焦点工房
中一光学、七工匠、Fringer 、K&F Concept、TECHARTなど、さまざまなブランドを取り扱っている焦点工房ブースでは動画クリエーターが多く集まるイベントということで動画に使える機材を中心に展示されていました。特に目を引いたのが中華系メーカーのシネマレンズ。DULENS、中一光学、七工匠のシネマレンズがたくさん展示されていました。特に注目したいのが9月3日に発売されたばかりの七工匠『7Artisans Sprite 24-96mm T2.9 S35CINE LENS』。ズーム全域で開放T値2.9を実現し、ズームをしてもピント位置が変わらないパーフォーカル設計を採用。価格は税込み45万5000円で、シネマレンズのズームとしては考えられないほどのコストパフォーマンスを実現した1本。
DULENSのシネマレンズ『APO MINI PRIME』は21mm、31mm、43mm、58mm、85mmを用意。筐体はブラックとホワイトの2色あり。 | 中一光学のシネマレンズ『SPEEDMASTER SINEMA LENS』は開放T値1.0という明るさがポイント。20mm、35mm、50mmを用意している。 | 七工匠7Artisansのシネマレンズはスーパー35mmに対応したレンズで10mm、16mm、25mm、35mm、50㎜、85mmの6本を用意。ボディカラーは写真のTitanium Grayのほかにブラックを用意している。 | ||
フィルムのデザインを模したかわいいLEDライト『銘匠光学 TTArtisan 充電式ミニLEDライト』を発見しました。充電式のLEDで、色温度を3000K、4500K、6000Kに調整でき、最大160分の連続点灯が可能です。カメラのホットシューには専用のマグネットで簡単に装着できます。
フィルムのデザインがカワイイミニLEDライト『銘匠光学 TTArtisan充電式ミニLEDライト』。 | ホットシューに専用のマグネットのステーを付ければLEDを簡単にカメラに装着することができる。 | マグネットで装着するとこんな感じ。角度も上下で多少は調整できる。 | ||
Text:SATO TAKESHI
-
- タグ