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  • 『PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8』登場
    ボケ味をコントロールできるレンズ





フォクトレンダーブランドから、球面収差コントロール機構を搭載し、多彩なボケ表現を可能にする中望遠単焦点レンズ「PORTRAIT HELIAR 75mm F1.8」が発売される。本製品は、フォクトレンダーのフルサイズ対応レンズとして初めて球面収差コントロール機構を採用した大口径マニュアルフォーカスレンズ。球面収差とボケの関係に着目し、補正不足(アンダーコレクション)および補正過剰(オーバーコレクション)の状態を意図的にコントロール可能とすることで、表現の幅を広げている。レンズ構成は36枚のヘリアータイプを採用し、開放F1.8の大口径を実現。
 



 






球面収差の変化は絞りの開閉でも生じるが、新たに搭載されたコントロールリングの操作によって、従来にはないボケの振れ幅が得られる。補正不足の状態では、ピントの芯が不明瞭となりソフトフォーカス的な描写となるほか、ハイライト部にフレアが発生し、後ボケはなだらかで柔らかな印象となる。一方、補正過剰ではピントの芯が明確に残り、後ボケは硬質で輪郭の強い「バブルボケ」のような描写となるのが特長だ。これらの効果は、従来の光学設計では抑制すべき“収差”とされてきたが、本レンズではそれを意図的な表現要素として活用する設計思想が貫かれている。もちろん普通に使用すればメカニカル制御の9枚羽根絞りにより、美しいボケも得られる仕様となっている。


なお、本レンズの作例は、PASHA STYLE編集長の大森和幸が撮影を担当。
実際の表現力については、以下のリンクより作例をご覧いただきたい。


▶︎ 作例を見る(コシナ公式サイト)

 

 

 

 

主な仕様

焦点距離:75mm

最小絞り:F11

レンズ構成:36

絞り羽根:9

最短撮影距離:0.7m

サイズ:Φ70.0×88.0mm(マウント部除く)

フィルター径:62mm

質量:515g

マウント:Eマウント(電子接点あり)

価格:希望小売価格 165000円(税込)

発売日:20256

  

 


 

TEXT:SATO TAKESHI