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【取材レポート】『鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&マナー講座
今年は参加者目線で楽しんできました!
鉄道ファンから写真好きまで毎年注目を集める、タムロン主催『鉄道博物館ナイトミュージアム撮影会&鉄道撮影マナー講座』が、2024年6月14日に開催されました。普段は人で賑わう館内を営業終了後に貸し切り、思う存分撮影を楽しめる、タムロンならではの人気イベントも今回で3回目。編集部サトーもマイカメラを携えて、今年も参加してきました。
A、B、Cのチームに分けられて鉄道撮影マナー講座が行われました。講師は写真家の広田尚敬さんと金盛正樹さん。 |
このイベントは、鉄道の街・大宮に本社を構えるタムロンが、鉄道撮影マナーの啓発を目的に企画しているもので、今年もJR東日本大宮支店の協力のもと開催。目玉企画のひとつとして、鉄道写真家・広田尚敬さんと金盛正樹さんによるマナー講座も行われ、鉄道撮影の魅力と大切なマナーを楽しく学べる時間が提供されました。
タムロンブースでは無料でタムロンレンズの貸出が行われました。 | アンケートに回答すると、TAMRONのロゴやレンズをモチーフにしたピンバッジやメディアケースなどのオリジナルグッズがプレゼントされました。 | 鉄道写真マナー講座では、鉄道ファンでは知らない人はいない写真家の広田さんと金盛さんが登壇。 | ||
そしてもうひとつ、参加者にとっての大きな魅力が、タムロンレンズの体験貸出。事前予約制ながら多くの参加者が最新レンズを手に取り、実際の撮影現場で試すことができます。編集部サトーも今回、話題の『90mm F/2.8 Di III MACRO VXD(Model F072)』をお借りして、イベントを楽しんできました。
タムロンの伝説レンズと言えば、90mmマクロの通称「タムキュー」。じっくりと試写させてもらいました。 |
このレンズは、名玉「タムキュー」のミラーレス版として2024年10月に登場。ニコンZマウント用を試用したところ、軽快な装着感に加え、AFの追従性も良好。マクロレンズらしい繊細な描写に加えて、開放F値での立体感と背景のとろけるようなボケ味に、“タムキュー魂”をしっかりと感じ取ることができました。
天皇陛下が乗られる御両列車の菊の紋もこんなにシャープに写る。撮影データ:シャッター速度1/125、絞りF3、ISO6400 | ボケがきれいなのでつり革を撮るだけでも絵になる。撮影データ:シャッター速度1/125、絞りF3.2、ISO800 | |
ちょっと意地悪してAFのテスト。フォーカスエリアをピンにすると迷わずに合わせたいところにピンが合いました。撮影データ:シャッター速度1/125、絞りF4、ISO800 | こちらは網棚の方にピンをあわせたもので、同じ場所でもこんなに写真がかわるのかと感心。撮影データ:シャッター速度/125、絞りF4、ISO800 | |
とはいえ、鉄道博物館ではつい車両全体をフレームに収めたくなるもの。90mmという中望遠域は構図にかなりの工夫を要し、撮影には予想以上にテクニックが求められました。正直「広角レンズにすればよかったかも…」と反省しつつも、粘り強く撮影に挑みました。
撮影データ:シャッター速度1/100、絞りF3、ISO4000 | 撮影データ:シャッター速度1/100、絞りF2.8、ISO4000 | 撮影データ:シャッター速度1/80、絞りF3、ISO2500 | ||
撮影データ:シャッター速度1/30、絞りF2.8、ISO1600 | 撮影データ:シャッター速度1/100、絞りF2.8、ISO2500 | 撮影データ:シャッター速度1/100、絞りF2.8、ISO1250 |
そして帰宅後、データを見返して思わずニヤリ。金属の質感や塗装のディテール、リベットの立体感まで驚くほどシャープに描写されており、「これが伝説のタムキューか!」と実感する仕上がりでした。とくに照明が落とされた展示エリアでの描写力は圧巻で、現場の空気感までよみがえるような感覚を味わえました。
一番感心したのが暗い車内で撮った一枚。古い車両で室内が木目だったので質感が出るのか撮影したらこの写り。撮影データ:シャッター速度1/100、絞りF3.2、ISO1600 |
来年もこのイベントに参加できるようであれば、2025年8月22日発売予定の『16-30mmF/2.8 Di III VXD G2(Model A064)』のZマウントを借りて、広角で列車全体をしっかり狙ってみたい。そんな来年への期待を込めて、編集部サトーの特別な一夜の記録を締めくくります。
TEXT:SATO TAKESHI