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NAVIGATOR’S Shooting
ooxo ×EOS R5
今回のNAVIGATOR’S Shootingは、キヤノンの最新ミラーレス一眼『EOS R5』と『RF24-105mm F4 L IS USM』、『RF85mm F1.2 L USM DS』の3つの最新機材を使っていきます。
前回はKONDO KOICHIさんにハウススタジオで『EOS R5』のテスト撮影してもらいました。
まだ記事を見てない方は、ぜひこちらもご覧いただけると嬉しいです。
今回、機材を使用したポートレートナビゲーターはPASHA STYLE編集長のooxo。
KONDOさんがテストシューティングするタイミングで、ちょうど作品撮りをする予定になっていたので、機材を使ってもらいました。
【テスト機材】
カメラ:EOS R5
作例① レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM シャッター速度1/160 絞りF11 ISO100 |
作例② レンズ:RF85mm F1.2 L USM DS シャッター速度1/500 絞りF1.2 ISO100 |
作例③ レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM シャッター速度1/125 絞りF7.1 ISO100 |
作品メイキング
幻想的でモード感あふれる作品は郊外の河原で行われました。
モデルはPASHA STYLEの教室や撮影会でも登場してもらったことのあるアナスタシアさん。
ヘアメイクは美容の専門学校で講師も務めているellieさん。
仕上がりは作例を見てもらえばわかる通りのモード系です。
ellieさんのテクニックで、清楚で華麗なアナスタシアさんが全くの別人(写真②)になっています。
ちなみに普通メイクのアナスタシアさんはこんな感じ(写真①)。
※写真は2月に行われたPASHA STYLEの撮影会のもの。
スケジュール
12時 最寄りの駅に集合
12時15分 メイクルームでメイク開始。
メイク中に撮影部隊は現場の最終確認
15時 撮影場所へ移動
15時30分 撮影セッティング開始
16時30分 撮影スタート
18時 撮影終了
【ooxo’s VOICE】
「もともとは流木をバックに撮影しようと思っていました。そこは前から撮影したい場所だったので、僕の撮りたい場所リストに入っていたところでした。
モデルのアナスタシアさんをメイクのellieさんが仕上げている間に、最終チェックに撮影現場に行ったらビックリ。
なんと流木がどこにもない! いくら探しても流木が見つからない。
実は流木を見つけたのは冬でした。
撮影日は9月初旬。まだ緑が生い茂る季節。風景が全く違いました(汗) 自然がいっぱい(笑)
急遽、ロケ地を変えて挑んだのが今回の作品です」
ライティング
今回の作品撮りは、ストロボを使うことが大前提でスタート。使用したライティング機材はプロフォトのB10をはじめ3灯。
作例①が、この日、一番撮影したかったメインカット。ライティングはメイン+バックライト、サイド光の3灯構成(詳しいライトの位置は上記の図をみてください)。メイン光(ストロボ①)に1000Wの大光量のジェネタイプのバッテリーを使用することで、ピーカンの日中シンクロでも光量不足にならないようにしているのがポイント。
グリッド付きのストロボ①で、モデルさんの顔に光をあてて、ストロボ②をモデルの後ろ側から照射することで岩の質感を出し、ストロボ③で若干落ち気味のモデルの左腕や服の質感を出すためにセッティングされている。
作例②はモデルの後ろから差す光をレフ板で起こす自然光ライティング。シンプルながらモデルの魅力をしっかりと引き出せている。
作例③は、作例①の位置からモデルさんが陸側に移動。メイン光はグリッドから円形のソフトボックスに変更し、より柔らかい光となっている。ストロボ②と③は作例①と同様の配置となっている。一見すると作例①と③は同じに見えるライティングだが、メイン光の光の質を変えることでかなり印象が変わってくる。影のエッジ部を見ると違いがよくわかる。
【ooxo’s VOICE】
「流木をバックにするのがダメになったのですが、日中シンクロでストロボ撮影することは決めていたので、それにあうロケーションを探しました。
自分の中の今回の作品イメージは色が欲しくなかった。特に緑がいっぱいの自然がいっぱいはイメージ的にNG。できるだけ退廃的な雰囲気にしたかったので、岩の質感が素晴らしかったところをロケ場所にしました。
ヘアメイクはドレスがふわふわとしたボリュームのあるものではなかったので、頭をボリューム感のあるものに仕上げて欲しいとお願いしました」
EOS R5について
今回テストに使用した『EOS R5』はキヤノンが満を持して登場させたミラーレス一眼。センサーは約4500万画素35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載し、最新の高性能映像エンジンDIGIX Xを採用している。EOS初のボディ内5軸手ブレ補正機構やバリアングル液晶を採用し、静止画はもちろん動画が撮影できるのがポイント。なんと動画は世界初の8K30Pの収録も可能。またミラーレス一眼機では珍しい絞りプレビューボタン(写真④)やシンクロターミナル(写真⑤)を搭載しているので、一眼レフから乗り換えても違和感がなく使用できる。
【ooxo’s VOICE】
「EOS R5は初めて使ってみたのですが、ミラーレスとしては大きい印象を受けました。普段はソニーのα7RⅢを使っているのですが、比べるとグリップが大きいので非常に持ちやすかったです。実はニコンのD800E(写真⑧⑨)も所有しているのですが、それと比べても負けないサイズ感ですね。
画素数も大きいし、しっかりとしているので、今回の撮影のような気合いの入った作品撮りには最高だと思います。 あと細かいところですが、レンズを外した時にシャッター幕が下りている設定(写真⑥⑦)にできるのもいいですね。先日、海で撮影した時は風が強くて、砂が舞っている環境だったので、そういう時にシャッター幕が下りているとセンサーにゴミが付かなそう。そういう機能があると安心感があっていいですね。
あとEOS R5を使って、一番印象に残ったのが、肌色が綺麗。普段使っているソニーともニコンとも全く違う感じで、とても素敵な肌色でした」
【プロフィール】
20代半ばから雑誌編集員としてカー雑誌を中心に制作。同時にプライベートでの写真創作活動をはじめ、グループ展への参加や企画で作品を発表。15年近く撮り続けた作品数は、今では数えきれないほどにのぼる。2017年にはその期間に知り合った仲間、ヘアメイク、モデル、スタイリストなどとの人脈を集結し、ポートレート専門メディア「PASHA STYLE]をスタート。現在では編集長として、さらにフォトグラファーとして幅広く活躍する。
【STAFF】
model:アナスタシア
hair&make up:ellie(twitter、instagram、YouTube)
assistant:ユコ、マリッペ(twitter)、ナギさん(twitter)
今回のNAVIGATOR’S
Shootingは、EOS R5編の第2弾として実際に作品撮りで使用させてもらいました。
10月24日からは闇をテーマにした写真展『闇の王展2020』が開催されます。それ以外にも秋は大型のグループ展が多く開催されます。
最新機材を使って展示作品作りにチャレンジするのはどうでしょうか?
次回は今話題沸騰中の富士フイルムの『XF50mmF1.0 R WR』のAFレンズをレビューします。
text:SATO TAKESHI