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  • 舞山秀一さんの個展で直撃インタビュー
    作品解説からポートレートの秘訣まで聞いちゃいました

PASHA STYLE BOOK Vol.7の特集に登場して頂いたポートレートナビゲーターの舞山秀一さんと、最近では女優として活躍している山崎真実さんが4月17日から写真展『Narcissus(ナルシス)』を開催中。素晴らしい展示という噂を聞いたので、写真展に直撃取材をしてきました。


雑誌連動のWEB特集 X(cross)Shootingも必見


山崎真実+舞山秀一写真展『Narcissus(ナルシス)』

会場:tokyoarts gallery

住所:東京都渋谷区東2-23-8

期間:2021年4月17日~4月25日

12:00~20:00

入場:無料




 

 

 

 

【写真家プロフィール】

舞山秀一 PASHA STYLEポートレートナビゲーター

1962年、福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。半沢克夫氏に師事後、1986年独立。100を超える雑誌表紙を担当し、広告や写真集、CDジャケットも数多く手がける。同時に作家として作品集の出版や写真展の開催を定期的に行なっている。2014年より九州産業大学芸術学部客員教授就任。

HP:www.maiyama.net

Twitter:@hide0107

Instagram:@hidemaimai

facebook:https://www.facebook.com/maiyama 

 

 


【モデルプロフィール】

山崎真実

1985年大阪生まれ。「ミスマガジン2004」で読者特別賞を受賞。グラビアアイドルとして各誌を席巻。近年では女優として舞台、映画、ドラマに多数出演。30代でグラビア復帰してからはリリースする作品のすベてがヒットするなど今後の展開が注目される。4月28日(水)から5月2日(日)まで舞台『路地裏の優しい猫』の出演予定。

Twitter:@yamasakimami920

Instagram:@mami_yamasaki0920






 

それでは舞山秀一さんのインタビューをご覧ください



3日間で撮影されたとは思えないほどのさまざまな山崎さんが楽しめます。


今回の展示の見どころを教えてください

モデルはグラビア出身の山崎真実さんなのですが、普通のグラビアとちょっと違ってファッション的な撮影をしました。各カットで、全て違うフォルムとスタイリングにしています。最大のテーマとしては“見たことない山崎真実” をどう捉えていくかでした。

彼女のファンの方はグラビア写真をイメージして見に来るのだけど、写っているのはしっかりとした人物に向き合ったポートレートです。それでもみんな見たことのない山崎真実を見られたと喜んで帰っていきます。今回の展示には彼女のファンだけでなく、写真好きの方もたくさん見に来てくれて、みなさん刺激になったと言ってくれているので、僕の狙いとしては大成功でした。


写真はどのぐらいの期間で撮影されたのでしょうか?

髪を切った彼女を九十九里で撮るのをメインに合計3日間撮影しました。髪を切る前に2日間。残りの1日は僕の得意な場所で、僕の得意な切り口で撮影をしました。スタイリスト、ヘアメイクはいつもの仲間で挑みました。


髪を切ることは決まっていたのでしょうか?

髪を切った私を撮って欲しいと言われていました。女性が髪を切ることは重要なこと。彼女の中でリセットだったり、リニューアルだったりの気持ちが込められていることを受け止めて、僕なりにプランを提案しました。

髪を切る前のシーンでは真逆の世界観を写したかったので、夜の渋谷を徘徊しながら撮影。コロナの影響で街中が真っ暗でした。光がなくて……。イメージ的には本当に身近な恋人に見せる身近な視点を渋谷の街で撮ろう考えました。

髪を切った後の撮影は、彼女の表のステージと考えて、彼女の生きてきたものを感じるものにしたかった。特に若い子には到達できない何かを見せてあげたいと思い、自分の得意なロケーションの九十九里で撮影しました。


タレントさんで写真展をやるというと写真集のプロモーションの印象ですが、写真集を出す予定はあるのでしょうか?

写真集のプロモーションのためにやる写真展は多いのですが、彼女と僕のコラボレーションは写真展をやることが目的です。写真展をやったことで「写真集を作りませんか?」との話を頂いているので写真集になる可能性はありますが、今の段階では写真展でしか見ることができないです。来た人しか見られない特別なものというのは写真展の良さですよね。



3つのサイズで展示されているが、どのカットも魅力的。作品は全て会場で販売中。


3日間の撮影で写真集が作れるということは、展示作品の10倍はバリエーションがあるのでしょうか?

各カットはそれほど撮影しないのですけど、バリエーションはいっぱいあります。写真展は40枚だからね。10倍だと400枚でしょ。そんなもんじゃないよ。1万5000カットはシャッターを切っていますから。


それだけのカットを撮影するのはスゴイですね。それが撮れるようになる秘訣とかありますか?

普段からいっぱいアイデアを考えること。自分でノートに書いたり、メモをとったりすること。こんな世界観を撮りたいとか、常に撮影プランは自分の中で創っていないとダメだよね。


PASHA STYLEの読者にこれはやっておくと良いよというアドバイスがあったら教えてください

ロケハンだと思ってスナップ写真を撮るのが良いと思います。ここにモデルが立っていたらカッコイイかもとかを常に考えることがいいですね。あとはロケーションのストックを持っておく、テスト撮影をいっぱいやっておくことですね。友達でもいいから立ってもらって雰囲気を撮影しておくのもいいですね。僕でも常に考えていますよ。だって写真を見て驚かせたいし、ビックリさせたいから。




どんな雰囲気で撮影されているかのメイキング動画も会場のモニターで見ることができる。


カッコイイ写真を狙うのではなく、写真を見てビックリしてもらいたいのですか?

見たことない!ってことが、ビックリじゃないですか! それって、どれだけ視点をズラせたり、アイデアを入れられたりするかなんです。どう自分らしい視点を見つけていけるかが重要で、ガラッと変える必要はないんです。あと“いい写真”を目指すとみんな同じものになるから、いい写真よりも人違う写真を目指した方がいいね。

モデルって意外といろいろな人に撮られていることが多いから、どうしてもモデルが行き詰まると自分のスタイルをカメラマンに撮らせることがある。強いモデルだとカメラマンが変わっても同じ写真になる。それはモデルに撮らされているだけで、カメラマンが撮ってない写真ですよね。


自分のスタイルを撮らさせるモデルを崩す方法とかあるんでしょうか?

理解できる説明ができたり、欲しい映像の見本があったりするとモデルもやってみようと思ってくれます。自分で撮ったサンプルとかテスト撮影を見せて、こういうことをやってみたいという成功の道筋がモデルに伝われば絶対に協力してくれる。モデルがこの人何言っているのかわからないとなると、私が変な風に写るのが嫌だから私のスタイルで写っておこうと主導権をとられてしまう。そうなるとカメラマンは撮らされる形になってしまうんだよね。そうならないようにするためにもしっかりとした説明は重要だよね。



会場では舞山さんの過去の作品集3冊も販売中。


以上でインタビュー終了です


舞山さんの作品づくりの方法や考え方など、とても参考になるお話を伺えました。普段から常にロケハンを心がけてスナップ撮影をするなど、誰にでもすぐに取り上げられる方法です。

もうすぐ写真展は終了してしまいますが、5月14日から銀座のソニーイメージングギャラリーで舞山さんの別の展示がはじまる予定です。

こちらもポートレートの写真展になるのでPASHA STYLE読者の方は必見です。

 

 

text:SATO TAKESHI