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  • 【雑誌連動企画】X(cross)shooting…はじめてのH&Yフィルターレビュー
    異端のポートレートフォトグラファーHiromichiさんの写真から読み解く



PASHA STYLE Vol.7の雑誌web連動企画「X(cross)shooting…」。異端のポートレートフォトグラファーHiromichiさんとH&Y Filters Japanのコラボレーションレポートの第2弾は実際の作例を見ながらポートレートにおけるフィルターワークの可能性を探っていく。


今回のコラボレーション機材紹介


H&Y Filters Japanとは


2006年創業の香港のフィルター専業メーカー。角型マグネットシステムやドロップインCPLなど様々な特許を持っており、高品質のフィルター製品の開発と提供を目指し、研磨、コーティング、張り合わせ、組み立てまでの全ての工程を社内で行っている。世界中でその高い品質が評価され、近年日本においても人気が上がっている。

https://hy-filter-japan.com/




今回のコラボレーション用にお借りしたフィルターセットは「フィルターホルダー」と「CPL/NDフィルター」そして「グラデーションハーフND(2枚)」。レンズにフィルターホルダーを装着し、CPLフィルターはホルダーのスリットに滑り込ませるようにセットする。角型のハーフNDはホルダー前面にマグネットで取り付けたり外したり、スライドさせたりすることが簡単にできる仕様だ。(マグネット式なので角型フィルターの2枚付も可能)しかもハーフNDの素材にはゴリラガラスを採用しており、落下等による破損や傷などにもめっぽう強く出来ている。


PASHA STYLE Vol.7掲載作品で検証


通常CPLフィルターといえば、強い反射を伴うような被写体の反射光をコントロールして本来の色を出したり、ハーフNDでいえば、明暗差が大きい被写体が一つの画面の中に混在するような場合に露出差をカバーするために使うことが想定されるのだが、コラボ撮影当日は曇天の早朝ロケーション。コントラストの弱い優しい光を僅かに感じる、そんな天候だった。フィルターのテストとしては決して条件が良いとは言い難い。更には風景写真のようにじっくりと三脚に据えて1枚の写真を狙い続けるスタイルとは違い、機動性が大事なポートレート撮影だ。モデルとのリズム感やコミュニケーション、様々なロケーションを移動しながら行う撮影とフィルターとの相性はどうなのか興味深いところだ。


1枚目はPASHA STYLE Vol.7のP50に掲載された、高台から斜俯瞰ぎみに桜の隙間からモデルを狙ったカット。このカットを見ただけで“フィルターテストには悪条件の天候”などと考えていたことが、いらぬ心配であったことがわかる。左はハーフND無し、右が有りだ。ポートレート撮影なので基本的にはモデルさんメインで露出を考える訳だが、桜の花のように少しの露出差で簡単にディテールが飛んでしまうエレメントがフレーム内に混在している場合、このハーフNDは抜群の威力を発揮する。マグネット式の角型フィルターなのでグラデーションの位置を容易に調整することができるのも、このフィルターのストロングポイントだ。このカットでは人物の露出に影響が出ないギリギリのところまで減光効果が掛かるように追い込んでいる。




2枚目はP51に掲載された、満開の桜が小高い丘の上に咲く印象的な1枚。このカットは実際の見た目と撮影されたカットに一番差異を感じた。当日の曇天の空は肉眼では一面にグレーに見え、ここまで青の色が残っていたことに驚いたのだ。これにはホルダーに常時付けているCPLフィルターも多少効いているのかもしれない。そしてここでも空の部分にNDフィルターを掛けているお陰で雲のディテールが残ってくれている。これならば現像時の調整の幅も広がるというものだ。




3枚目は同じくP51に掲載された、モデルの魅力がよく表現されたこれぞポートレートの王道的カット。ここではハーフNDフィルターを2枚重ねて使用。モデルの顔に影響が出ないように、上下からNDのグラデーションで挟み込んでいるのだ。上の写真(フィルター無し)ではモデルの顔で露出を見ているため、白い衣装のディテールが飛んでしまっている。下の写真ではNDで挟み込むことによって肌への影響を抑えつつ、白い衣装のディテールも救っている。こうしておくことによって後の現像、レタッチでの調整が容易になる。このようなフィルターワークの調整が撮影のリズムを崩すことなくできるのも、H&Y Japanの特許であるマグネットシステムの恩恵であることは間違いない。




Hiromichi

「今回の企画ではじめてフィルターを使わせてもらったんですけど、思っていた以上に使いやすかったですね。僕の撮影スタイルは手持ちでスナップ的に撮っていくので、片手でフィルターの着脱ができたり、フィルター効果を効かせる位置調整をカメラを構えながらでもできるマグネット式のシステムはありがたいなと。フィルターを取ったり外したり、バッグから出したり入れたり、そういう動作をロケーションやアングルを探しながら行わなければならないので、少しくらいなら落としても大丈夫という“ゴリラガラス”の安心感もうれしいです。使い勝手は最高だなと思いました。それから僕は撮った後にガッツリとレタッチをするんですけど、画質の面でもフィルターの恩恵は大きいんですね。今までなら白飛びしてしまいそうな桜の花や雲、白い服のディテールが残っていることでのレタッチのやりやすさをとても感じました。フィルターが掛かることでの画質の低下も特に感じませんでしたし。自分の写真が風景込みでのポートレートなので、これから光がギラギラする季節がやってくる前に本格的に導入することを検討したいなと思いました。これでポートレート作品の表現の幅がさらに広がりそうです」


●撮影風景の記事はこちらからご覧ください。https://pasha.style/article/1545





PASHA STYLE認定クリエーター

photographer

Hiromichi


PASHA STYLE認定作品展 vol.3グランプリ / TIFA 2020 Gold、Bronze、HM / フォトテクニックデジタル 読者投稿ギャラリー 年間最優秀作品賞(2020)、年間最優秀ポートレート部門賞(2016) / 第16回JPA公募展 銀賞 / ONE EYELAND PHOTOGRAPHY AWARDS 2020 Gold、Bronze

□ twitter:@hiromichi_photo □ instagram:@hiromichi_photography


model:しゅり

□ twitter:@camera_shuri □ instagram:@shuri_camera



X shooting協力メーカー

H&Y Filters Japan


H&Yは、高品質のフィルター製品の開発と提供を目指し、2006年に香港で設立されました。 研磨、コーティング、張り合わせ、組み立てまでの全ての工程を社内で行う、香港のフィルター専業メーカーです。




今回撮影された作品は、雑誌PASHA STYLE Vol.7に掲載されています。
ぜひそちらと併せてお楽しみください。
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【text:kimihiro kawano】