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  • GFX100の動画機能について熱く語る商品企画担当の上野隆さん(写真右)と技術マネージャーの入江公祐さん(写真左)。

  • 【雑誌連動企画】X(cross)shooting
    HASEO × FUJIFILM 第3回 動画編

  • GFX100は35mm一眼レフサイズにラージフォーマット(中判)のセンサーを搭載しているのがイノベーション。

    • 静止画と動画では撮影スタイルも変わる。動画ならチルト式の背面モニターはマストな機能だ。

  • HASEOさんとFUJIFILMがコラボした雑誌連動企画X(cross)shootingの第3回はGFX100の動画機能について紹介したいと思います。
    今回はX shootingの第1回に登場していただいた商品企画担当の上野隆さんと、GFX100の画質と色を作っている技術マネージャーの入江公祐さんにお話を伺いました。

    GFX100の動画の一番のポイントはどこですか?

    上野「GFX100にはプロが映画を撮影したりする本格シネマカメラと同等の機能が入っています。フルフレーム以上のサイズを記録できるシネマカメラは数百万円以上します。それが120万円のカメラに入っているところがGFX100のトータルでのエポックメイキングなところです」
    入江「画質的にはラージフォーマット(中判)カメラで4K30P動画が撮影できるのは民生用としては世界初なんです」

  • 富士フイルムは静止画のイメージが強いのですが
    動画を強化してきた理由を教えてください

    上野「富士フイルムはもともと映画用フィルムを作ってきた会社です。4月にはシネマカメラ用ズームレンズPremista(プレミスタ)シリーズも発表したところで、実は動画を最もよく知っているメーカーなんです。GFX100で動画機能を強化したのは、デジタルの時代になり技術が熟成してくるにつれ絵が止まっていないといけない理由がなくなってきたと考えました。そうなるとメーカーとして動画機能を強化するのは世の必然かと思います」

    スバリGFX100の魅力はどこですか?

    上野「一番のポイントはセンサーの面積ですね。例えばAPS-Cなら35mmレンズで撮影する画角が、ラージフォーマット(GFX100)なら63mmのレンズを使うことになります。センサーが大きくなることで焦点距離が倍になっているのです。皆さんご存知のように焦点距離が長いと圧縮効果で、被写体と背景との分離、立体感が強調されます。その上で画角も広い。広角で撮ったような広い絵なのに、望遠のような見え方になる。この感覚は小サイズフォーマットには絶対できませんし、フルサイズと比べても差は大きく感じるところです。そこが映像の臨場感だったり、引き込み感、魅力につながってくるのだと思います」

    GFX50sとGFX50Rにも動画機能は搭載されていたと思うのですが……

    入江「GFX50sの発売当時はラージフォーマット(中判)で動画撮影ができるということでキーワードにはなったのですが、正直なところ胸を張れる状態ではなかった。動画撮影として自信を持って薦められるのはGFX100からです」
    上野「GFX50sとGFX50RはフルHDまでしか記録できません。オートフォーカスもコントラストAFのみだったので、手軽に動画を撮影できるカメラというよりはやはり静止画のカメラ。GFX100は4K30Pで10ビット4:2:2の出力ができて、F-LogとHLGにも対応していますから、プロフェッショナルなシネマカメラと同等なんですね」

    デザイン的には上部ダイヤル類がなくなりましたね

    上野「GFX100は、動画、静止画のどちらの観点からみても使えるカメラを目指しました。動画と静止画では露出の考え方、シャッタースピード、フィルムシミュレーションなど全然違う。一台のカメラで動画と静止画を行ったり来たりする事を考えたら、ダイヤルで設定を切り替えていたら時間がかかって仕方がない。そこでダイヤルを廃止することで動画と静止画の設定を一瞬で切り替えられるようにしました」

    • シャッター、露出補正、感度をダイヤルからデジタル表示に切り替えたのが今までの富士フイルムのカメラとの大きな違い。写真上がGFX100、写真下がX-T3。

    • ドライブモードダイヤルを切り替えると動画と静止画の設定を瞬時に切り替えることができる。

    • 動画を撮影するなら電子ビューファインダーを取り外してカメラをかまえるのもあり。

  • 映画用フィルムの絵作りを踏襲したフィルムシミュレーションもポイント。

  • フィルムシミュレーションのエテルナとはどういうものですか?

    入江「エテルナはもともと弊社の映画用フィルムのブランド名です。映像系のプロの方々にはすごく馴染みのある名前です。細かく説明すると撮影用のエテルナ(ネガフィルム)と上映する用のエテルナ(ポジフィルム)があります。
    GFX100のフィルムシミュレーションのエテルナは、映画などの映像制作の現場でどういった絵作りやトーンが好まれるかというところを念頭に開発がスタートしています。画面の真ん中に主人公がいるのに周りにゴチャゴチャした色彩があると気が散ってしまう。できるだけ白とび黒つぶれをなくしつつ目立つ色がないように、そして全体として落ち着いた自然な発色になるように開発しています。
    富士フイルムのカメラは動画も静止画もフィルムシミュレーションを同じにすれば、どのカメラを使ってもほぼ同じ色になります。フィルムメーカーの矜持として、同じ名前のフィルムシミュレーションでバラバラの色は出せない。そこに関してはものすごく気を使っています。富士フイルムのカメラを使う時はぜひ色を見て欲しいですね」