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  • 【PASHA REVIEW】Voigtländer SUPER NOKTON 29mmF0.8 Aspherical
    写真用交換レンズとして最も明るいレンズで遊んでみた②



写真用交換レンズとして最も明るいF0.8を実現したマイクロフォーサーズ用のフォクトレンダー『SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical』。
レビュー記事 第2回はPASHA STYLEアンバサダーの2人にレンズレビューして頂きました。

第1回の記事はこちら

1人は雑誌PASHA STYLE Vol.2の誌面にも登場してもらったことのあるjunya chidaさん。PASHA STYLE認定作品展vol.1ではセコニック賞を受賞したことのあるフォトグラファーさんです。もう1人は認定王YOSHIHARU OZAWAさん。OZAWAさんは認定作品が100点を超えるフォトグラファーさんです。PASHA STYLEの読者の皆様の中には、なかなか認定作品が獲れないと思っている方も多いですよね。そんなOZAWAさんを深堀した取材記事もあります。よかったらこちらもご覧ください。


認定王オザワに直撃インタビュー 前編後編

 

それではレンズレビューをご覧ください!

 

TEST SHOOTER① junya chida PASHA STYLEアンバサダー


PASHA STYLE会員ページ

Instagram:@junya_chida

Twitter:@Junsky2001


【プロフィール】

2017年からEOS学園土屋勝義氏より指導を受け、主に関東でポートレート写真を撮り始める。現在、御苗場、リアルポートレートなど様々な写真展で作品を展示、活動の場とする。日本写真作家協会主催 第17 JPA公募展銀賞 受賞。







シャッター速度1/1600 F0.8 ISO64


SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical』を使ったファーストインプレッションは?

ピントリングの適度な重さと触った時の感触と質感は流石フォクトレンダーと感心しました。操作性もしっかりとしたトルクがあり、ピント合わせがし易かったです。あと絞りのクリック感を無くすことができる絞りクリック切り替え機構は動画撮影もする自分にはありがたいです。




シャッター速度1/100 F0.8 ISO64  ND16装着


実際に撮影をしてみて、写りはどうでしたか?

絞り開放時の被写界深度の浅さには驚かされました。特に中央部は開放でもしっかりと解像してくれて、すこし絞るとクッキリとした解像感となり、明るいレンズにありがちなゆるふわではなかったので、解像性能には全く不満がなかったです。ポートレート撮影で気になるボケ味はなだらかでよかったです。背景の玉ボケは綺麗な円形となって非常に自然な感じ。ナイトスナップもしてみたのですが、露出が稼げるので非常に良かったです。解像感のあるレンズなので開放でもピント合わせがしやすいので、夜撮には重宝するレンズだと思いました。




シャッター速度1/25 F2.0 ISO200


撮影時に気をつけたことはありますか?

このレンズは開放F値が特徴なので、なるべく開放に近い設定で撮影しました。ただ昼間の撮影で開放F0.8に設定すると、明るすぎてカメラの最速シャッター速度を超えてしまうので、一部NDフィルターで減光しました。夜撮の方は背景の玉ボケをバランスよく演出するためにF値を少しずつ変えながら撮影しました。個人的にはF2.0のボケ感が良かったです。






撮影後の作品の仕上げについて

撮影はRAWで行い、自宅でLightroom Classicで現像(PSD保存)した後にPhotoshopでレタッチを行いJPEGで書き出しました。現像時にはコントラスト、明瞭度、シャープネス、各RGBの明度、彩度の調整やフリンジの調整などを行っています。今回の撮影はレビューがメインなので、レタッチは肌を整えて、ゴミの除去のみを行いました。




シャッター速度1/15 F2.0 ISO400


撮影を終えての感想

今回はレンズの作例ということで、フォクトレンダーの良さを引き出すことを念頭において場所を選びました。昼間の撮影はストリート撮影を意識して銀座。太陽光の照らす角度からこの季節は銀座の通りが最適だと思って決めました。夜撮に関してはビル群の適度な明るさが欲しかったので、大型商業ビルのある六本木を選びました。見て欲しいポイントは昼の明るい自然光と夜の人工光との比較、夜景でのネオンの玉ボケや光条など。F2.0でも綺麗な光条が出ていると思います。とにかくピントの合わせやすいマニュアルレンズですし、画質も大満足です。

 

 

【撮影協力】
Model:佳谷
Instagram:@kaya0213_pr
Twitter:@ka0213ya




TEST SHOOTER② YOSHIHARU OZAWA PASHA STYLEアンバサダー


PASHA STYLE会員ページ

HPhttps://yopp1973.wixsite.com/photography/

Instagram:@yochan1973

Twitter:@yochan1973


【プロフィール】

1973年生まれ、神奈川を拠点にポートレート、スナップ撮影を中心に活動中。第45 2020 JPS展 優秀賞17 JPA公募展 入選55回 神奈川県美術展 奨励賞など受賞歴多数。




シャッター速度1/5000 F0.8 ISO64


SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical』を使った感想をお願いします。

レンズを持った瞬間に感じる操作感は、軽すぎず重すぎないこの絶妙なバランスがよかったです。特にピントリングはジワァと動いてくれるので、開放F0.8でもスムーズにピント合わせができて本当に操作がし易かったです。




シャッター速度1/4000 F0.8 ISO200


写真を写してみて、画質はどうでしたか?

普段自分が使っているレンズと比べるとこのレンズの開放F0.8のボケ感は美しかったです。しかも、ちょっと絞って撮影するとバキバキのシャープな仕上がりになってよかったですね。あと明るいレンズだとピントが掴み難い印象だったのですが、F0.8でもピンが合わせやすかったです。普段はフルサイズのミラーレスカメラを使っていて、マイクロフォーサーズだとファインダー内が小さいのが気になるかと思っていたのですが、ピント合わせがし易くて慣れてくるとマイクロフォーサーズのカメラを使っている感覚がなくなるレンズでした。




シャッター速度1/250 F0.8 ISO800


今回の撮影で何か気をつけたことはありますか?

今回はレンズテストだったのでシンプルなスナップポートレートを行いました。撮影場所は以前撮影したことがあった場所で行いました。駅からも移動しやすい河川敷です。今回に限らずいつも撮影で気をつけていることは安全性です。スナップ撮影は何が起きるかわからないので……。モデルさん第一主義なので(笑)今回、撮影に協力してくれたレイラさんとはSNSで知り合って、定期的に撮影をしているので、意思疎通も完璧です。普段はSonyのα9IIを使っているのですが、マイクロフォーサーズのカメラはとにかくコンパクトでスナップ撮影にちょうど良かったです。この軽さは機動力につながりますね。






撮影後の仕上げについて教えてください

僕の場合はPhotoshopを使わないので、LightroomRAW現像してJPEGで書き出して終了です。撮影時はピクチャーコントロールはあまり弄らないでスタンダードモードで撮影して、仕上げでテイストを加えていきます。今回は河川敷の枯草の感じが寂しかったのですこしアンバー系にして仕上げました。水面が写っているカットは水面の存在感を引き出すために、コントラストを高めにして若干ブルーにふって仕上げています。




シャッター速度1/8000 F0.8 ISO100


最後にひとこと感想をお願いします

このレンズはホントよかったです。正直悪いところが見当たらない。繰り返しになるけど、マニュアルフォーカスのピントリングの操作感もいいし、ボケ感もいい。絞ってあげればパキっとシャープな写りをしてくれる。あえてケチをつけるなら価格が高いことですかね。

これだけの性能だと高くなるのは仕方がないのですけどね(笑)

  

 

【撮影協力】 

ModelLayla
Instagram:@jp.layla
Twitter:@Layla_twitcast



次回の「写真用交換レンズとして最も明るいレンズで遊んでみた③」では
PASHA STYLEアンバサダーのMOKKUNさんがレンズレビューします。


textSATO TAKESHI