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  • 【PASHA REVIEW】Phottix G-Capsuleを徹底検証
    お耽美写真家Kayが最新機材をプロ目線でチェック‼




Phottixから月に発売されたランタンとソフトボックスが合体したG-Capsule(ジーカプセル)ソフトボックスシリーズをお借りすることができたので、今回はストロボのマエストロお耽美写真家Kayさんに実際に使ってもらいました。



◆今回使用する機材◆
PhottixG-Capsule Softbox 85cm 
PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm
PhottixG-Capsule Deep Softbox 40cm

 
 






Phottix G-Capsule Softbox 85cm
Phottix G-Capsule Softbox 60×90cm

Phottix G-Capsule Deep Softbox 40cm

 



PASHA STYLE編集部サトウ(以下PASHA編)Kayさん、今回はPhottix様からジーカプセルをお借りできたので、ジーカプセルの代表的なランタンモード、ソフトボックスモードなどで作例の撮影をお願いします」


お耽美写真家Kay(以下Kay「そういえば前にPhottixラジャで比較テストしていたのですが。あれスゴイよかったです。地味だけどみんな同じ条件でアクセサリーを変えたらどう写りが変わるのか見たいと思います」※まだ読んだことない方はコチラコチラ


PASHA編「あれ地味に大変なんです。作例撮影をお願いします」


Kay「今、僕もストロボのシステムを変更しているところでジーカプセルは使ってみたいと思っていたところなんです。ひとつでソフトボックスモードからビューティデッシュモード、ランタンモードとかいろいろできるから、仕事にも使いたいので比較テストがやりたいです」


PASHA編Kayさんがそこまで言うならテスト撮影しましょう」


Kay「前のテストでちょっと不満だったのが全身カットで撮影していたところだったので、今回はよりライティングの違いが見えるウエストショットで撮影したいです」


ジーカプセルのアクセサリーの種類

※写真はG-Capsule Deep Softbox 40cm


 


 


ソフトボックスのみ
インナーディフューザー
インナーディフューザー(リフレクター付)※写真は白バージョン、裏返すと銀バージョン。










アウターディフューザー

グリッド


トランスルーセントアンブレラ(ランタン)





  

PASHA編「まずは撮影条件を教えてください」


Kay「ストロボはニッシン初のモノブロックストロボMG-Xを2台連結して使いました。1台80Wぐらいなので160Wのストロボを使った感じになります。クリップオンストロボ1灯で使う場合はISO感度を倍にしてあげると今回の撮影と同じような条件で撮影できると思います。ライティングはモデルさんから見て、右前方にストロボを配置して、距離は前回と同じで130cmぐらい。モデルから背景紙までの距離は130cmにそろえました。ストロボの光量はISO200、シャッター速度1/125 絞りF5.6で撮影できるように調整しています」



 






 

撮影した結果

※インナーディフューザーの2枚装着やトランスルーセントアンブレラにグリッド装着などは、Kayさんのこだわりセッティングで商品の使用想定とは異なるセッティングになります。
 
  

PASHA編Kayさんウエストショットだと写真を見ても全然違いがわからないのです。なんとか“ソフトボックスのみ”で違いが分かる程度で、それ以外はイマイチ違いがわかりません」
 
Kay「えっ見てわからないですか?」
 

PASHA編「わからないので、まずはジーカプセル85cm、ジーカプセル60×90cm、ジーカプセル40cmディープの違いを教えていただけると嬉しいです」












 


 







写真① PhottixG-Capsule Softbox 85cm

写真② PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm

写真③ PhottixG-Capsule Deep Softbox 40cm

※写真はソフトボックスにインナーディフューザーとインナーディフューザー(リフレクター付)白にアウターディフューザーを装着して撮影したもの。


 Kay「実は3種類とも光はよくまわるので、慣れていない人がみたら正直違いを見分けるの難しいかもしれないです。40cmのディープは発光面が他の2種類の半分になるから他の2つに比べると硬い光になります。顔をアップで見るとシャドー部が濃く出ているのがわかります」

 

PASHA編Kayさんから見ても85cmとスクエア(60×90cm)は見分けるのは難しいのですか?」
 
Kay「発光面のサイズが同じぐらいだから当然仕上がりは同じような感じになります。85cmだとギリギリ全身も撮れるぐらい光がまわり、ウエストショットだとしっかり光がまわるので本当にわかり難い。ただ、ハイライトの入り方やシャドウのグラデーションなどソフトボックスを選ぶ際に注意しておかないと、実際の撮影時にハイライトの調整やシャドウの調整をする際に苦労する場合が多いのでとても気になる部分なんです。写真①と写真②の拡大写真を見てもらうとわかるのですがスクエアタイプの方が鼻筋に出るハイライトがしっかりと出ているのが特徴です。ちなみにソフトボックスのみで撮影したカット(写真④⑤⑥)の背景を見るとわかりますが、スクエアは四角く光が広がるから85cmの丸タイプよりも若干ライティングがシビアです。初心者には通常の丸タイプがオススメです。インナーディフューザーなどひとつでもアクセサリーを使えばキレイに光がまわります」

 


  






写真④ PhottixG-Capsule Softbox 85cm

写真⑤ PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm

写真⑥ PhottixG-Capsule Deep Softbox 40cm


※写真はソフトボックスのみを装着して撮影したもの



ジーカプセル最大の特長がランタンモード




PhottixG-Capsule Softbox 85cm
PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm
PhottixG-Capsule Deep Softbox 40cm


PASHA編「肝心のランタンモードの感想を教えてください」
 
Kay「ジーカプセルの一番のポイントがランタンモード。実はテストする時はこの結果を見たかったんです。なぜならば、丸のソフトボックスも四角のソフトボックスも使ったことがあるけど、ランタンは使ったことがない。撮影した結果を見るとかなり光が柔らかいので気にいりました。Phottixといえばラジャのディープタイプのボックスの光が良くて人気があるのですが、ランタンタイプのジーカプセルも期待通りでした。比べてみたら、どちらでも良いといっていいほどキレイな光でした。背景の露出を見るとジーカプセルの方が明るいのでより光がまわっているのがわかります」




PhottixG-Capsule Softbox 85cm

Phottix Raja Deep Quick-Folding Softbox 80cm



 

PASHA編「ビューティーデッシュを使った感想も教えてください」
 
Kay「ビューティーデッシュは銀と白が選べるのがいいです。反射した光が肌に映り込むのでモデルさんの肌にあわせて銀にするのか白にするのか選べるのがうれしいです。モデルの深崎さんはナチュラルな肌質で、ハイライトが強く出ないので白のビューティーデッシュとの相性がいいかなと思いました。写真は実際に僕が仕事で使いたいと思うランタン仕様(ソフトボックス+インナーディフューザー+インナーディフューザー(リフレクター付)+トランスルーセントアンブレラ)にレフ板を使ってセッティングしたもので、リフレクター部を白(写真⑦)と銀(写真⑧)にして撮り比べして見ました。よく見ると肌の写りが違うのがわかると思います」
 




白バージョン


銀バージョン







写真⑦ インナーディフューザー(リフレクター付)白を装着

写真⑧ インナーディフューザー(リフレクター付)銀を装着



PASHA編Kayさん ぜんぜん違いがわからないです」
 
Kay「これはもう慣れもあるので、サトウ君は頑張って目を鍛えて(笑) まぁこのあたりのアクセサリーのチョイスは好みです。ただ僕のように雑誌のビューティー撮影などを行う身からすると、ひとつのキットでここまで繊細にライティングがコントロールできるのはうれしいです。昔はソフトボックスを買ってオパ(ビューティーデッシュ)を買ってと別々にそろえていたのに、ひとつで済んでしまうのはスゴイ。今回テストしたジーカプセルに至ってはランタンモードにもできるし、ランタン部のトランスルーセントアンブレラが単体でも使えるからほんとすごいと思います」
 





PhottixG-Capsule Softbox 85cm
PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm


PASHA編「トランスルーセントの単体で使った感想もお願いします」
 
Kay「お借りしたつの付属のトランスルーセントアンブレラと市販の90cmのアンブレラを同条件で撮影してみました。スクエアタイプのトランスルーセントは使ったことがないので、写りにどう影響がでるのか気になっていたのですが写りはほぼ同じになりました。アップでみると40cmディープは発光面が小さいのでキャッチが小さくなっていました。スクエアタイプは透過光ということで思ったよりもキャッチは四角くならなかったです。キャッチライトを四角くしたい場合はソフトボックスにトランスルーセントアンブレラの組み合わせで使った方が良いと思いました」
 







PhottixG-Capsule Softbox 85cm

PhottixG-Capsule Softbox 60x90cm
 







PhottixG-Capsule Deep Softbox 40cm

一般的なトランスルーセントアンブレラ90㎝




 

PASHA編「最後にジェルフィルターホルダーが同梱されていたのですが使ってみた感想などありますか?」
 
Kay「フィルターホルダーは一番最初に装着の有無で違いがあるのかチェックしてみました。灯体に近い部分に装着するので光量など多少影響が出ると想像していました。実際に計測してみると光量が1段半から段ぐらい低下して、色温度は250300Kぐらい低下するのがわかりました。今回はモノブロックタイプとしては光量が少ないストロボを使用しているのでフィルターホルダーなしでテスト撮影をさせていただきました。テスト撮影後には同梱されているフィルターを使って作例も撮りました。ライティングは2灯のクロスライティングになります。モデルから見て、前方がジーカプセル80cmのランタン仕様、後方が40cmディープのグリッド仕様。マグネット式で脱着できるフィルターホルダーのおかげで短時間で撮影できました」

 







 


 


ライティングは被写体を挟み込むようにセットするクロスライティング。
前方のライトはソフトボックスにトランスルーセントアンブレラを装着したランタン仕様。フィルターは作例①はレッド作例②はブルーを使用。

後方からのライトは被写体の背中にピンポイントで照射できるようにグリッドをチョイス。フィルターは作例①と②ともにイエローのフィルターを装着。







 



作例①作例②



 
 

まとめ

PASHA編「最後にジーカプセルを3つ使った感想を教えてください」
 
KayPhottixのソフトボックスは何個かラジャディープを購入して、ランタンタイプのジーカプセルは85cmの円タイプを購入しようと考えていたのですが、85cmよりもスクエアの60×90cmが良かったので、スクエアタイプを購入する方向で考え直しています。理由は組み立てが簡単なところ。通常のジーカプセルだとボックスの芯が多くて1本本セットするのが意外と手間でした。もちろんキレイな形状になるのはうれしいのだけど……。その点スクエアは芯が本だから楽。あとスクエアのランタンって見たことがないから人と違うものが撮れるところは嬉しいです」



今回撮影にご協力いただいた



Photographer お耽美写真家Kay

 

Model 深崎ゆづき


 


広告、芸能のあらゆる分野のクリエイティブな撮影をこなす
フォトグラファー。
Twitter:@kay_nanaka
Instagram:@kay_nanaka
PASHA STYLEポートレートナビゲーター紹介ページ

演技が大好きな女優志望の大学生さん。
現在ポートレートモデルとしても活動中。
Twitter:@fukazaki_yuzu
Instagram:@fukazaki_yuzu



 

 

 


 


Text:SATO TAKESHI